弊社では、ハサミを使う人の目線に立った、柳生独自のハサミを開発するために多くの特許を取得しています。その範囲は国内だけでなく、アメリカ・ヨーロッパの特許にまで及び、独創的なハサミを生み出してきた証となっています。そしてこれからも新しいアイディアのもと、斬新で素晴らしい製品を開発していく所存です。

柳生の本社工場は、広島県南西部の呉市にあります。
瀬戸内海に面した気候の温和な地域で、かつては史上最大といわれる戦艦大和を建造した軍港のある都市でした。
終戦後の海軍解体により、中国地方有数の工業都市として“ものづくり産業”の発展を遂げてきた街でもあります。

柳生の歴史は創業者社長である柳生松夫が、「ゆるまないねじ」を追求したことから始まります。理美容師がプロの現場で使う理美容鋏は、文房具などのハサミと違い、何千回、何万回、何億回と開閉を繰り返します。その要となるのはやはり「支点＝ねじ部」でした。

【写真】穴あけ（ねじ部の穴あけ）：多品種小ロットの生産をしているので、その都度冶具のセットをし直します。

開閉数が段違いに多くなるため、支点となるねじは比較的簡単に交換可能である必要がありました。
交換ができるとなると、今度は「緩む」問題がおきます。
そこで長年の理容師経験をもとに「自在に調節ができて、ゆるみにくい割ねじ」を開発したのが、柳生のハサミの原点です。

【写真】溶接：刃材部分とハンドル部分を溶接します。

当社のロゴマークは、その「自在割ねじ」を形どったものです。

	株式会社柳生のロゴ		柳生製品のブランドロゴとなる「レオックス」のロゴ
	ねじを半分に割って、バネをかませた「自在割ねじ」

【写真】研磨：刀身をハマグリ刃や、柳生の代名詞ともいえる剣刃などに研磨します。

それから30年、特にねじ部にこだわり、「楽に切れる」を追求し、数多くの特許も取得してきました。日本人の髪は世界でも「太くて硬く、多い」といった特徴があり、「日本の理美容バサミ」はかなり高度なレベルの仕上がりが求められます。

【写真】磨き：全体を鏡面に仕上げます。磨きの工程は、刃付けの前後だけでなく、仕上げの段階まで全般に渡って常に発生する工程です。

そういった中でも、柳生のハサミは「よく切れる」「疲れにくい」「使いやすい」と一定の評価をいただけるようになりました。大部分の工程を手作業で行う柳生の理美容バサミを是非お試しください。

【写真】裏押し：理美容バサミの製造において、「裏押し」はとても重要な工程です。完全に手作業による上に、最終的な仕上がりを決定する場面でもあるので、一番繊細な工程と言えます。